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2022.09.20
「ハロウィン」の意味と由来 なぜカボチャを飾るのか?

「ハロウィン」の意味と由来 なぜカボチャを飾るのか?

 

日本にもすっかり定着した10月31日の「ハロウィン」

 

あるチョコレートメーカーによると、

ハロウィンのお菓子の売り上げは

すでにバレンタインデイを抜いているそうです。

 

ディスニーランドやディズニーシーでも

ハロウィン限定のショーやイベントが実施され、

さらに本格的な仮想で子供から大人まで盛り上がってますね。

 

「トリック・オア・トリート?」

仮装したこどもたちが近所の家々の玄関を訪れて

放つセリフですが、その意味は

「お菓子をくれるかいたずらするか」

この翻訳は、

スヌーピーが出てくるアメリカの漫画

『ピーナッツ』の訳者・谷川俊太郎さんの手によるものです。

 

1970年代の初めにハロウィンを日本に紹介したのが

チャールズ・M・シュルツ『ピーナッツ』でした。

 

登場人物のライナスが、

毎年ハロウィンの夜にカボチャ畑に張り込み

「カボチャ大王」の降臨を待つというエピソードもあります。

 

ハロウィンカボチャにはそもそも

どのような関係があるのでしょう。

 

そしてなぜ10 月31日なのか。

 

仮装がおばけ魔女骸骨

ゾンビなど、怖いものばかりなのはなぜなのでしょうか。

 

 

 

ハロウィンは「お盆のような大晦日」だった

ヨーロッパ先住民族の「ケルト」

紀元前5世紀頃からヨーロッパ中西部で栄えました。

 

彼らは1年を11月1日から10月31日とし、

大晦日10月31日には

死んだ人の魂が家族の元へ帰ると信じていました。

 

日本のお盆と似ていますね。

 

ところが、ケルトでは10月31日に帰ってくるのは

ご先祖様だけではありませんでした。

 

悪霊までもがいっしょにやってきて、

作物に悪い影響を与えたり、

こどもたちをさらったり、

現世の人間たちに悪さをすると信じられていたのです。

 

人々は、悪霊たちから身を守るため、

仮装をして仲間のように見せかけたり、

魔除けの火を焚いて追い払おうとしたりしました。

 

これを「サウィン祭」といいます。

 

 

 

キリスト教文化との相互の影響によって変化していったハロウィン

 

時代が下り、

ケルト人が自然崇拝からキリスト教信仰へと移る過程で、

11月1日をキリスト教の諸聖人に祈りを捧げる「諸聖人の日」

または「万聖節」とし、

10月31日はその前夜祭ということに変化していきました。

 

「万聖節」は「All Hallo」で、

前夜祭は「All Hallo Eve」というわけです。

 

キリスト教会では宗教行事として

ハロウィンを行うことはなく、

習俗の解釈や賛否が分かれているようです。

 

現在のような形になったのは、

19世紀の後半で、

移民とともにアメリカに渡ったハロウィン

こどもたちが怖がったため、

こどもでも楽しめるイベントへと変化していったそうです。

 

日本のハロウィンは

『ピーナッツ』や『セサミストリート』など

こども向けのものを中心とした

アメリカ文化経由と考えてよさそうですね。

 

 

カボチャの飾り「ジャック・オ・ランタン」の由来


ハロウィンといえばカボチャ

 

目鼻口をくり抜いた大きなオレンジ色のカボチャや、

そのデザインをあちこちで見かけますね。

 

カボチャを入れたプリンやケーキもハロウィンにはお馴染みです。

 

なぜハロウィンにはカボチャなのか、

そしてなぜ目鼻口がくり抜かれているのでしょう。

 

あのカボチャには「ジャック・オー・ランタン」

という名前があります。

「ランタン」はキャンプでも使う灯りのことですよね。

 

ジャックの灯り?

 

ジャックとは

アイルランドの物語に登場する男の名前だそうです。

 

生前、悪いことばかりしていたジャックは、

魂を取ろうとしてやってきた悪魔を騙したため、

地獄に堕ちることも許されず、

死んだ後も、ランタンを灯して闇夜をさまよいつづけたのだとか。

 

ちなみにランタンは

アイルランドではカブで作られていましたが、

アメリカにハロウィンが伝わってから

身近なカボチャに変わったそうです。

 

怖い顔にくり抜いて窓辺に飾ると、

魔除けの役割を果たし、

悪霊を怖がらせて追い払えるのだとか。

 

悪霊は自分自身怖い顔をしているだろうに、

カボチャの顔を怖がるなんて面白いですね。

 

 

ハロウィンの仮装の意味

 

ハロウィンの仮装の意味も、

ジャック・オー・ランタンと同じように、

悪霊たちを怖がらせるため

 

または、悪霊に仲間だと思わせて身を守るためだそうです。

 

いずれにしても、

騙されやすい悪霊たちではありませんか。

 

おばけや魔女の仮装をしたこどもたちに

「トリック・オア・トリート?」といわれたら

「ハッピー・ハロウィン!」と答えてお菓子をあげる風習にも、

魔除けの意味があるそうです。

 

日本では節分には鬼に豆をぶつけて追い払いますが、

欧米では悪霊にお菓子をあげてお引き取りいただくのですね。

 

そのときのセリフも

「鬼は外!」と「ハロウィンおめでとう!」という違い。

 

日本の鬼は欧米に出張したほうがよさそうです。

 

 

ハロウィンのゲーム「アップルボビング」

 

ハロウィンパーティで、

こどもたちが集まったらこんなゲームをしてみませんか。

 

水を入れた大きめのたらいにリンゴを浮かべて、

手を使わずに口で取る「アップルボビング」というゲームです。

 

おもにイギリスで行われる伝統的な遊びだそうです。

 

一つのリンゴを取るまでの時間を競う場合と、

制限時間内にいくつのリンゴが取れたかを競う場合があるとか。

 

こどもだけではなく、大人が参加しても盛り上がりそうですね。

 

 

古代ケルトにルーツを持つ「ハロウィン」

由来に思いを馳せながら、今年も楽しみましょう。

 

 

 

 

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