ブログ
Blog

2022.09.30
家系図作成時、戸籍で辿れるご先祖様たちの「食」の変遷

家系図作成時、戸籍で辿れるご先祖様たちの「食」の変遷


 

家系図を作成するにあたって、

最初の作業は戸籍を取り寄せることです。

 

個人で取り組むには手間と時間がとても掛かる作業です。

 

わたしたち家系図ラボにお任せいただければ、

現在閲覧取得できる戸籍のうちで、

もっとも古い明治19年式戸籍まで辿れます。

 

五代遡り、

続柄でいうと

「高祖父の父」(ひいおじいさんのおじいさん)の代まで

の家系図が作成できますので、

次の世代に残すにもとても意義のあるものとなるでしょう。

 

ひいおじいさんのおじいさん、

ひいおばあさんのおばあさんたちというと、

江戸時代の末期に生まれた方々になります。

 

彼ら以降、

もっとも近いご先祖であるおとうさんおかあさんまで、

日々どのような暮らしを送っていたのか、

興味深いところです。

 

食欲の秋の到来ということで、

今回は、彼らの暮らしを「食」の側面から見てみましょう。

 

 

 

天武天皇が発布した「肉食禁止令」が江戸時代まで続いていた

 

日本食といえばユネスコ無形文化遺産にも登録され、

世界的に認められた「健康的で長寿効果のある食事」

ということになっていますが、

その基礎を作ったのは、

なんと飛鳥時代の675年に

天武天皇が発布した「肉食禁止令」なのだそうです。

 

肉食を禁じられたことにより、

で動物性タンパク質を摂り、

大豆で植物性タンパク質を補給するという、

世界に類を見ない健康的な食文化が

形成されるきっかけとなりました。

 

また、味の物足りなさを補うための「だし」取りの工夫や、

旬の素材や色彩を大事にする調理が生まれ、

後の時代の精進料理本膳料理懐石料理へと

つながっていきました。

 

 

 

一日三食が定着した江戸時代 食文化は豊かに

 

江戸の元禄期、一日三食の習慣が根付きます。

 

これには、

戦国時代の武士体力をつけるために

三食取っていたことが庶民に広まった、

1657年の「明暦の大火」後の復興のために

集まった職人たちが三食取った、

流通が発達して屋台や飯屋など外食産業が栄えた、

照明用の菜種油が広く出回り、

人々が起きている時間が長くなった、

などの理由があったそうです。

 

いっぽう「肉食禁止令」で禁じられた

「牛・馬・犬・猿・鶏」以外の

「鹿・たぬき・猪・うさぎ・熊」といった

獣の肉を売る漁師の市が立ったり、

オランダ医学の伝来で,

肉食が体によいとされ

牛肉を売る店(ももんじい屋)も現れました。

 

江戸に各地の食材が集まり、

握り寿司、蕎麦、鰻、天ぷらが屋台などで

外食として供されるようにもなりました。

 

各藩も、積極的に農水産物、特産品の生産に励みます。

 

 

南蛮貿易で野菜の外来品種を輸入し、

国内でも栽培が始まりました。

 

インゲン豆、レンコン、ごぼう、キャベツ、さつまいも、

じゃがいも、春菊、エンドウ豆、筍、ほうれん草、などなどです。

 

トマトは観賞用だったそうです。

 

 

明治4年、ついに「肉食禁止令」が解かれる

 

江戸幕府が倒れ、明治維新

 

西洋文化がどっと入ってきます。

 

そして明治4(1871)年に、

「肉食禁止令」がおよそ1200年ぶりに解かれました。

 

肉食は普及しはじめましたが、

西洋の食文化を直接に受け入れたのではなく、

和食化がなされたのです。

 

いわゆる「洋食」の誕生です。

 

 

ヨーロッパから伝来した調理法をベースに、

日本人の口に合うように、

またご飯との相性のよい味付けになるように改良が重ねられました。

 

カレーライス、ハヤシライス、オムライス、とんかつ、コロッケは

どれも明治時代のうちにつくられた「洋食」です。

 

大正時代には家庭料理にも洋食が取り入れられました。

 

レストランで食べる「よそいきのごちそう」だった洋食は、

新しい食材と調理法を得て日本の食文化の一部分となったのです。

 

 

第二次世界大戦からの復興と高度経済成長、激動の昭和時代

 

第二次世界大戦時には「贅沢は敵だ」といわれていました。

 

それ以前に深刻な食糧不足に襲われて、

国民は全員おなかを空かせていたのです。

 

終戦を迎え、復興が進むなかで、

食文化も次第に豊かさを取り戻していきました。

 

 

そして昭和30年代半ばからの高度経済成長期

低温輸送が可能となり、冷蔵庫が普及して、

新鮮な肉・魚・野菜はもちろん、

肉加工品や乳製品が手に入るようになります。

 

ガスも普及し、強い火力を必要とする調理も広まりました。

 

 

また家庭電化製品が発達して

炊飯ジャー、トースター、オーブントースターなどが

次々に発売されました。

 

その後電子レンジが登場して、

家庭料理の調理法が大きく変わりました。

 

さらには、

インスタント食品、

ファミリーレストラン、

コンビニエンスストアなどが現れ、

昭和の終わりには現在の食文化がほぼ完成されるに至ったのです。

 

 

日本の食文化が世界に認められた平成から令和へ

 

より便利さが追求された平成時代。

働くおかあさんが増えるとともに、

家族の形態も多様化しました。

 

家族揃って食卓を囲むことだけがスタンダードではなくなり、

「個食」「お一人様」という言葉も生まれました。

 

 

そんななかで、

平成25(2013)年、

「和食 ; 日本人の伝統的な食文化」

ユネスコ無形文化遺産に登録されたのです。

 

農林水産省による和食の特徴は以下の四つです。

 

・多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

・健康的な食文化を支える栄養バランス

・自然の美しさや季節の移ろいの表現

・正月などの年中行事との密接な関わり

 

 

世界に誇れる日本の食文化をこれからも大切にするとともに、

令和の日々の暮らしのなかで、無理をせず楽しみながら、

ご先祖様方からいただいた身体を養っていきたいものです。

 

 

 

 

お問合せ・資料請求

家系図ラボのサービスについての
お問合せ・資料請求は、
お電話または下記フォームから
お申込みください。

TEL

0120-600-719

窓口受付時間 午前9時〜午後5時 / 土日祝定休

PAGE TOP