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2021.04.04
ご存知ですか?戸籍の『謄本』とか『抄本』ってどんな意味なの?

戸籍の『謄本(とうほん)』とか『抄本(しょうほん)』ってどんな意味なのかご存知ですか?
『謄本』というのはすべてを書き写した(謄写した)もので、『抄本』というのは一部を抜書きしたものをいいます。

 

戸籍って何だろう?

戸籍というのは、日本人の出生から死亡までの『身分関係』について、登録・公証するものです。

身分というと、一般的には「貴族」とか「一般人」の身分の上下のようなことを連想されると思います。

しかし、ここでいう『身分』というのは民法上の概念です。

民法の「親族編」と「相続編」を合わせて『身分法』と言って、人の出生、死亡、結婚、離婚、死亡、親族関係のことを規定しています。

ここでいう身分というのは、そのような「家族の関係性」という意味なのです。

その身分を登録したり、証明したりする役割を果たすのが『戸籍』というわけです。

現在の戸籍は、原則として「夫婦」と「その子」を単位として作られ、本籍地の市町村役場に保管されています。

 

本籍と筆頭者

戸籍は、「本籍」と「筆頭者の氏名」で特定されます。

①本籍について

「本籍」とは、その戸籍の所在場所のことで、実際に住んでいる住所とは違います。

もちろん、本籍と住所が同じ人もたくさんいますが、本籍というのはあくまでその戸籍を特定するための情報というような意味なので、実際に住んでいる必要はありません。

②筆頭者について

「筆頭者」とは、戸籍の最初に記載してある人のことで、筆頭者だから特別な権利があるというようなことはありません。

婚姻の際に、夫の氏を名乗ることとした場合は夫が、妻の氏を名乗ることとした場合は妻が、婚姻後の戸籍の筆頭者となります。

なお、筆頭者は死亡しても変更にはなりません。

 

戸籍謄本と戸籍抄本の違いについて

ですので、戸籍について言えば次のようになります。

戸籍謄本:戸籍簿に記録されている全員について証明したもの

戸籍抄本:戸籍簿に記録されている一部の人について証明したもの

なお、現在の戸籍は、戸籍の電算化によって電子情報(磁気ディスク)で保管するようになりましたので「謄写」という概念はなくなりました。

それに伴って名称も『戸籍謄本』は『戸籍全部事項証明』となり、『戸籍抄本』は『戸籍個人事項証明書』と呼ばれるようになりました。

 

『戸籍謄本』 → 『戸籍全部事項証明書』
『戸籍抄本』 → 『戸籍個人事項証明書』

 

まとめ

家系図を作る場合には、先祖の情報は多ければ多いほどいいので必ず戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取ることになります。

実務では、まだほとんどのケースで「謄本」あるいは「抄本」という呼び方をしています。

【近藤】

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