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2022.09.09
日本の名字の80%は地名が由来

では地名はどのようにつけられてきたのでしょう?


 

家系図ラボの事務所は東京都国立市にあります。

 

文教都市であるとか

大学通りの桜並木が美しいとか

伝説の女性アイドルが住む街などと、

おかげさまでよいイメージをいただいている

「国立(くにたち)」ですが、

東京以外にお住まいの方には

「『こくりつ』ではありません」と

おことわりしなければならないことも。

 

国立市の両隣は国分寺市立川市です。

 

「国立」はこの二つのお隣の市から

最初の文字をもらってつけられた名前なのだとか。

 

由来を聞くと、

なんだかイージーな感じもして

ややイメージダウンかも知れません。

 

名字の由来のうち、

地名からきているものは80%に及ぶそうです。

 

お読みいただいている

あなたの名字が地名にちなんだものである割合も

80%ということになりますね。

 

それでは、

日本の地名はどのようにつけられてきたのでしょうか。

今回のブログではそこを調べてみました。

 

 

地名につける文字で災害への注意を促した

 

地震や台風、土砂崩れなど、

多くの自然災害に見舞われてきた日本。

 

地名の由来には、

先人たちが災害にちなんだ地名をつけて

後世に危険を伝えようとしたという意図も含まれているようです。

 

とくに、以下のような漢字には意味があったといわれています。

 

「窪」

地面のへこんだところを意味します。

周りの土地より低いために水が溜まりやすくなっており

「窪」がつく地名を持つ一帯はかつて地盤が弱く、

土砂崩れや地滑りの可能性があったようです。

 

「谷」

「谷」とは山と山の間の地形を指します。

隣りあう地形より低い場所であり、

川が流れていた痕跡と見る場合もあります。

 

現在も低地になっている場合は、

大雨などの際には冠水のような水害に

注意しなければならないかも知れません。

 

 

「梅」

「梅」という字は「埋め」に由来するといわれ、

かつて土砂崩れで埋まった土地だったり、

田畑を開墾するときに人工的に埋め立てたりした土地を

意味することもあるそうです。

「宇目」「馬」の字で表されることも。

 

 

「倉」

岩盤の露出している崖を示すことがあります。

「蔵」「暗」の文字が使われている土地もあるそうです。

 

 

「平」

「田井」「台」なども使われますが、

河川の周辺で河岸段丘上の平地である可能性があります。

 

とくに「平」は、

山間部の地滑りによって形成された緩斜面の場所に使われることも。

 

 

 

いずれの場合も、

現代までの土地造成や地形の改良で状況は

良化していると思われます。

 

先人たちからのメッセージとして真摯に受け止めながら、

必要な範囲での備えに心を配りましょう。

 

 

 

地域に生息していた動植物に由来する地名

 

自然がわたしたちにもたらすものは災害だけではありません。

 

美しい景色はもちろんのこと、

樹木や植物による酸素という最大の恵みや、

食料や薬としてわたしたちが

利用させてもらってきた歴史もあります。

 

また動物も害を及ぼすだけではなく、

食の面で山海の恵みを与えてくれています。

 

そんな動植物を地名にしたのは

先人たちの感謝の気持ちの表れでしょうか。

 

東京ですと

「青梅」「蒲田」「葛飾」「麻布」「茗荷谷」など、

そういえばこれも植物の名前だったかと

気づく地名がたくさんあります。

 

大阪の「梅田」はじつは元は「埋田」

前述の地形による地名のグループ。

 

京都の「伏見桃山」は伏見城址一帯が桃畑となったことから

「桃山」と呼ばれるように。

 

島根県の「津和野」は石蕗(つわぶき)の茂る野原だったそうです。

同じく島根県の「松江」は黒松と赤松から。

「松」は地名にもっとも多く使われている植物名だそうです。

 

動物に由来する地名には

「鹿」「馬」「熊」「牛」「猿」「犀」

「兎」「象」「虎」「狐」「獅子」など

がつく地名が全国にあり、

哺乳類だけでもバラエティが揃っています。

 

「鹿児島」「鹿島」「群馬」

「相馬」「熊野」「熊谷」あたりなら

クイズに出されても答えられそうですが、

「牛」になると難しい。

 

「牛久」が茨城にありましたね。

 

に至っては

「鳥」「白鳥」「黒鳥」「山鳥」「鶴」「鷹」「大鷹」

「鴨」「鷲」「大鷲」「鷺」「烏」「雀」「燕」「鳩」

…と

枚挙にいとまがありません。

 

「白鳥」はいずれも「しろとり」と読んで「白鳥村」が茨城県、

埼玉県、千葉県、岐阜県、愛知県にあるという人気ぶり。

 

「黒鳥」も「くろとり」と訓読みしますが

「黒鳥村」は新潟県に一つしかありません。

 

 

 

民族が背景にある地名

日本が単一民族の国家であるというのは

現代のわたしたちによる表層的な見方といっても

差し支えないかと思います。

 

日本にはもともと住んでいた民族があり、

また大陸から渡来してきた民族もありました。

 

地名にもその民族の文化や言葉が印されたものがあります。

 

北海道の地名のおよそ80%はアイヌ語に由来するそうです。

アイヌ語の発音に漢字を当てたために

北海道には難読の地名も多くなっています。

 

「札幌」「美幌」「幌別」などの「ホロ」

アイヌ語の「大きい」という意味。

 

「登別」「紋別」「女満別(めまんべつ)」「ベツ」

アイヌ語で川を意味する「ペッ」「べつ」という発音に変わり

「別」の字を当てられました。

 

 

朝鮮の言葉に由来する地名も少なくありません。

「奈良」は朝鮮の言葉で「国」を意味する「ナラ」が由来。

 

大陸から渡ってきた人たちが住んだ土地として

かつては日本各地に「ナラ」と呼ばれる地域があったそうです。

 

埼玉県の「新座」は8世紀に新羅からの渡来人のために設置された

「新羅郡」(にいくらぐん)から改称されて生まれた地名だということです。

 

 

沖縄の地名はほとんどが琉球語に由来しています。

そのため読みが独特で漢字の表記と発音が一致しないことが多いのです。

 

「城」は琉球語で「グスク」なので

「中城」「なかぐすく」と読みます。

 

「東」「アガリ」

「西」「イリ」なので、

「東山」「あがりやま」

「西原」「いりばる」となります。

 

 

以上、日本の地名の由来をいくつか見てきました。

 

江戸時代の地図と現在の地図を見て、

名前の由来通りに地名がつけられているのか、

確認したくなるものです。

 

お住まいの地域の地名に

ご興味を持たれるきっかけとなりましたら幸いです。

 

ご自身の苗字に地名の名前はありましたか?

ご先祖様の苗字にはいくつ地名が発見できるか気になった方。

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