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2023.04.27
結婚ってなんだっけ?している人もしていない人も改めて考える

結婚ってなんだっけ?している人もしていない人も改めて考える

 

星野源「恋」にあるように

「この世にいる誰も」

父と母との「二人から」生まれてくるわけですが、

その「二人」の多くが一般的な婚姻関係にあります。

 

家系図でも配偶者同士は二重線で結ばれるなど、

婚姻関係が家系の基本にあることを示唆しています。

 

いっぽう、日本の少子化については、

婚姻数の減少、未婚率の上昇が取り沙汰されることもあります。

 

2020年時に50歳で未婚だった人の割合は

男性28.3%女性17.8%

 

50歳で未婚ならばこの先も結婚することはないだろう

という見込みでこれを「生涯未婚率」

として算出するそうです。

 

50代以上の独身者の夢と希望を断つような算出方法かと思いますが、

客観的に見て高い割合であることは確かです。

 

約1世代前となる35年前

1985年には50代で未婚だった人は男性女性とも5%以下でした。

 

元号が昭和から平成に変わったころからの

生涯未婚率の上昇はまさにうなぎ上り。

 

時代の変化が著しく表れた数字といってよいでしょう。

 

若い世代ではどうなっているかと周りを見ると、

結婚する子は恋愛も結婚も早くする、

それ以外の子は恋愛も結婚にもとりたてて

興味を持っておらず焦りも感じていない、

という二極化が見られるようです。

 

とはいえ、いつの日か愛する人と出会ったら

結婚を考えることになるのかも知れない彼らのためにも、

結婚と婚姻について、改めて調べてみました。

 

 

人類の始まりが結婚の始まり


 

結婚の起源をもっとも遡ると、

類人猿から人間への進化の過程に行き着くようです。

 

人類学者のヘレン・フィッシャーは、

 

直立二足歩行を始めたことで

女性の産道が狭くなり難産が増えた

早産の場合は母子が無事だったため、

早産の遺伝子を持つ母子が増えた

未熟な赤ちゃんを世話するため

女性は食べ物を手に入れ外敵から身を守ることが困難に

特定の男性に守ってもらう必要が生じた

 

このような経緯をたどり、

男性と女性の性的な側面も含めた

契約関係ともいえる結婚がはじまったと説いています。

 

 

古代ローマでは当人同士の意思による結婚が行われていた

 

古代ユダヤ人ゲルマン人の社会は、

父系首長の統率する親族集団で、

結婚も首長の指示によって行われていました。

 

女性は結婚によって男性の氏族に入れられ、

結婚やいつでも夫から一方的に解消することができたそうです。

 

初期ローマでは、

当事者が儀式を行うことで婚姻が成立するようになりました。

 

共和制の時代になると、

夫婦になる意思を持つ者同士が同棲することで結婚が始まり、

夫と妻どちらからでも自由に終結させることができました。

 

現代の結婚に近い形が行われていたわけですね。

 

 

 

16世紀、ヨーロッパの結婚は宗教的な儀式から民事へ 

 

 

中世ヨーロッパの国々にとって、結婚は宗教的なものでした。

 

しかし16世紀に宗教改革が起こると、

結婚は宗教的な秘蹟ではなく、

民事的な契約であるという考え方が台頭してきました。

 

1789年のフランス革命によって、

宗教儀式は行わず役所での挙式や届出で結婚が成立する

「民事婚」が始まったとされています。

 

イギリスでは1753年婚姻法が成立、

イギリス国教会での司式に則った儀式を行わなければ

婚姻は認められませんでしたが、

1836年には民事婚が認められました。

 

 

 

妻問婚から婿取り婚へ

 

日本の婚姻は、

古代、「共同婚」に始まりました。

 

男女は気ままに結婚し、

生まれたこどもは母のもとで育てる

「母系氏族制」だったのです。

 

古墳時代には男性が女性のもとを訪れる

「妻問婚」に発展しましたが、夫婦は別居の形でした。

 

次第に婚礼の儀式が生まれ、

奈良時代には、通ってきた男性に

女性の家人が餅を食べさせて家の一員とする

「三日餅(ミカノモチヒ)」という儀式が

行われるようになりました。

 

 

平安時代には「妻問婚」から「婿取り婚」へと進化し、

男性が女性の家に住む同居の形が始まりました。

 

マスオさんの起源は平安時代にあったわけですね。

 

 

 

武家社会で嫁入り婚が一般化

 

鎌倉時代になると、

婿取り婚の形を取りながらも、

ある程度妻方の家で暮らした後に

夫方の家に転居するなど母系型家族の形が崩れてきます。

 

それに伴ってか、

父権が絶対的なものとなり、

室町時代には「嫁取り婚」が行われるようになりました。

 

家と家との結びつきの色合いが濃くなり、

武家などでは政略結婚が当たり前になっていきます。

 

婚礼による礼法も整えられ、

色直し、引き出物、里帰りなど、

現代にも続いているしきたりもこの時期に生まれています。

 

また、江戸時代には仲人見合いなども出現します。

 

江戸庶民の結婚や仲人については

江戸落語の「たらちね」に詳しく描かれていますのでご参考までに。

 

 

 

宗教の自由化で儀式のバリエーションが増えた明治時代

 

明治時代になり、

憲法で宗教の自由が保証されると、

宗教による結婚式が広まり、

結婚のスタイルは多様化します。

 

地方においては昔ながらの自宅での結婚式が行われていましたが、

都市部では簡略に行うことができる神前結婚が流行、

神社での結婚式が増えました。

 

神前結婚式が明治以降のものだというのは意外な感じがしますね。

 

 

第二次世界大戦中の質素な結婚式の時代を経て、

昭和の高度経済成長期

 

結婚式や披露宴もどんどん豪華になっていきます。

 

地方にも結婚式場がつくられ、

新郎新婦がゴンドラに乗って高いところから登場するなどの

派手な演出が人気を集めました。

 

 

 

「地味婚」から「リモート披露宴」へ

 

平成時代

不景気がデフォルトになると「地味婚」の言葉が生まれ、

衣装を借りて写真だけ撮るカップルも普通になりました。

 

令和に入り、新型コロナウィルスの影響で、

披露宴をリモートで開催したという話も聞きます。

 

二人が出会ってお互いを知り、

結婚をしようと決めるまでには、

カップルの数だけのストーリーがあります。

 

彼らが周囲の祝福を十分に受けられるような、

平和で幸福な時代が続くことを願ってやみません。

 

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