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2023.12.13
速報!「今年の漢字」2023年は「税」

速報!「今年の漢字」2023年は「税」

 

 

日本漢字能力検定協会は2023年12月12日、

その一年の世相を漢字で表す「今年の漢字」

京都の清水寺で発表しました。

 

応募総数14万7,878票から

最多得票となる5,976票を集めて

2023年の「今年の漢字」となったのは

「税」でした。

 

「今年の漢字」のニュースは、

なんとなく年末の記憶に残っていましたが、

12月12日は「漢字の日」で、

それにちなんで毎年この日に

「今年の漢字」が発表されるのだそうです。

 

いい字一字」の語呂を

1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」と

合わせて12月12日が「漢字の日」となったとか。

 

「税」が「いい字一字」なのかどうかはともかくとして、

たしかに2023年の世相を表す漢字らしく感じられます。

 

なんといっても、

一国の首相が「増税」という言葉を

冠して呼ばれてしまった年ですから。

 

 

 

消費税と「今年の漢字」との密接な関係

 

過去の「今年の漢字」に

「税」がトップ20までにランクインしたのは、

1997年(18位)。

2013年(16位)、2014年(1位)、

2019年(10位)の4回だそうです。

 

いずれも消費税が巷の話題の中心となった年でした。

 

1997年は消費税が3%から5%に引き上げられた年、

2014年には5%から8%へ引き上げ、

2019年には8%から10%に引き上げられました。

 

消費税が導入されたのは1989年4月1日

 

2023年で28周年を迎えた

「今年の漢字」は当時は

まだ始まっていませんでした。

 

「税」のランクインの順位だけ見ると、

3%から5%の引き上げ(1997年18位)より、

5%から8%への引き上げ(2014年1位)のほうが

国民にインパクトを与えたということになるでしょうか。

 

また、8%から10%の引き上げ(2019年)は

一桁から二桁の%に上がりましたが、

「税」のランクは10位にとどまったということは、

2014年よりショックは小さかったのか、

国民は慣らされてしまったということなのか、

いろいろと考えてしまいます。

 

 

 

トップ10に反映された今年のできごと

 

2023年の「今年の漢字」に話を戻しましょう。

 

日本漢字能力検定協会は

2023年は11月1日から12月6日まで全国から募集をし、

上述のように14万7,878票が集まりました。

 

トップ10は以下のようになっています。

 

1位「税」5,976票
2位「暑」5,571票
3位「戦」5,011票
4位「虎」4,674票
5位「勝」4,653票
6位「球」3,485票
7位「高」3,468票
8位「変」2,955票
9位「増」 2,711票
10位「楽」2,472票

 

2位「暑」

今年の夏も酷暑でしたから納得できますね。

 

体温より高い気温というのはほんとうに体にこたえます。

 

一説にはこの傾向は続くといわれているようですが、

できることなら農作物に差し障りのないところまで

涼しくなってほしいものです。

 

3位「戦」

2022年に続いてのランクインだそうです。

昨年選ばれた理由にさらに

もう一つ理由が増えてしまったことに胸が痛みます。

2024年の世界には平和が訪れますように。

 

4位「虎」

アレの効果ですね。

 

5位「勝」6位「球」

までアレに入るのでしょうか。

 

2023年は野球では

WBCがあり侍ジャパンが優勝しましたし、

バスケットボール、バレーボール、ラグビーと

W杯が目白押しの年でもありましたね。

 

 

7位「高」

物価高の「高」でしょうか。

光熱費、日用品、食料品、外食、などなど、

上がらなかったものはない、といえる1年でした。

 

 

8位「変」

 

「気候変動」の「変」とも読めます。

「変動」より、

よきほうへの「変化」の兆しが待たれる2024年です。

 

 

9位「増」

やはり「増税」の「増」

来年は「減税」の「減」の

ランクインをお願いします。

 

7位、8位、9位でつらくなってきたところに

 

10位の「楽」

がきました。

 

こうなったらやけっぱちだ、

という意味ではないですよね。

 

年末年始は家族や仲間と、

楽しい時間を過ごせるシーズン。

2024年への英気を養いましょう。

 

 

 

「墨爺」とは誰か

 

今年で29回を数えた「今年の漢字」

例年通り、

清水寺の森清範(もりせいはん)貫主(かんす)が

縦1.5メートル、横1.3メートルの大きな半紙に

墨筆を振るって「税」を発表されました。

 

その発表の20分以上前から

貫主に渡す大筆に墨を念入りに含ませる男性がいました。

 

人呼んで「墨爺(すみじい)」

『千と千尋の神隠し』の釜爺ではないのだから、

といいたくなりますが、

これは親しみを込めた愛称なのですね。

 

ご本名は大野博史さんとおっしゃり

今年の漢字」の生みの親なのだそうです。

 

大野さんは日本漢字検定協会が

京都の祇園で経営する

漢字博物館・図書館(漢字ミュージアム)の参与として、

普段は来館者に漢字の由来を教えたり、

ミニ漢字検定コーナーの採点係をしておられます。

 

大野さんが食器輸入業から

日本漢字能力検定協会に転職した1992年頃には、

まだ同協会の知名度が低く、

あちこちの学校を回っても

怪しい業者と思われて門前払いをされていたたのだとか。

 

そこで大野さんが中心となって

「今年の漢字」の募集を始め、

清水寺貫主の揮毫による発表が世間の注目を集めて、

日本漢字能力検定協会の知名度も上がっていったというわけです。

 

 

現在、祇園の漢字ミュージアムでは

「今年の漢字展」が催されています(2024年2月25日まで)。

 

1995年の第一回からの「今年の漢字」大書現物

28枚がすべて展示されていて、

12月22日からは2023年の「税」も

加えられる予定だそうです。

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